もうずっと前のことになるが、吹きガラス作り体験をしたことがあった。
友達の結婚式の引き出物のカタログの中に、「モノ」の他に「体験」というジャンルがあって、モノも良いけど体験も面白そうだなって。
どこかに泊まるとかいろいろあったのだが、そのとき目に留まったのがこの「吹きガラス作り」だった。
ガラスを作ることなんてそうそうない、そう思って申し込んだ。
私が体験したのは都内某所の工房で、住宅街の一角にある緑に囲まれた場所にあった。こんな所に工房があるんだあ~と思いながら、その雰囲気の良さにも惹かれたのを思い出す。
ガラスを吹くなんて「手早くしないとガラスの形がすぐに変わってしまう!」と、自分にできるのか少々ドキドキもあったが、講師の先生に優しく教えてもらいながら緊張が解けていった。
ガラスを棒の先端に着けてもらい赤々と燃える炉にいれると、とろけるチーズみたいにガラスがやわらかくなっていくのだ。
まずガラスを吹く前に、ガラスをぼとんと垂らすことを体験した。
それがこちら。
ただガラスを垂らしただけなのだが、とても美しいのだ。
硝子の透明感と光の反射がきれいで、いつまでも眺めていられるような、そんな存在感を醸し出していた。
素材自体がすでにアートなんだな。
先生はペーパーウェイトになるよ、なんて仰っていたが。


スマホの写りだとちゃんと美しさが表せていないような気がしてもどかしい~!
その後グラスを1つ作った。
自分の吹込みで膨らんだガラスが形を整えて(もらいながら)ひとつのグラスになっていく...
あんなにわやらかくとろけていたガラスが、次第に冷たく固まって形になる。
なんだかあっという間の出来事のよう。
そうして作ったグラスはさっそく家で使っていたが、残念なことに割ってしまった。
使っていれば壊れるのは仕方ないかもしれないが、初めての作品だったのは自分にとって非常に残念なことだった。
でも、このペーパーウェイトは今も私の心をときめかせてくれている。
置いてあるだけで、そのきらめきに癒される。
体験させていただいた工房の先生や雰囲気が心地よくて、ガラスを眺めていると思い出す。
また機会をみてあのガラス工房にお邪魔したいな、と思う今日この頃。
今日のイチオシ食
塩ラーメン